ひがしメシ
モノづくりのまち 東大阪【こーば飯】
共和鋼業株式会社

ひし形金網の未来に挑み続ける社長が社員とともに英気を養うチカラ飯。

共和鋼業株式会社

ひし形金網の新しい可能性を拓くために技術力を生かしてユニークな製品開発も。

公園やグラウンドなどで見かけるひし形の網目をしたフェンス。子どもの頃、足をかけてよじのぼった思い出のある人も多いのではないでしょうか。このフェンスや落石防止などに使われる「ひし形金網」を専門で作っているニッチな工場、それが共和鋼業です。

  • ▲用途によって素材や網目の大きさは異なり、途中で色を変えることも可能。多彩なバリエーションのひし形金網が作れるのは製造現場を熟知した職人がいるからこそ。

工場には専用の製網機があり、2本の線が機械に吸い込まれると、くるくると線が編まれてあっという間に見慣れた金網ができていきます。機械が自動で編んでくれるなら誰でもできそう、なんて考えるのは大間違い。ゆがみなくきれいな網目を作るには、職人の腕が欠かせないそうです。

「自動運転にかける前に、出来上がりの寸法や網目の大きさ、素材ごとに手作業で機械の調整をします。調整の感覚を身に付けた熟練の職人は仕事が早いですね」と、工場を案内しながら森永耕治社長は語ります。

  • ▲大阪発の産学連携商品として近畿大学と開発したニットフェンスは、斬新なカラーバリエーションで景観をカラフルに彩ります。2019年度グッドデザイン賞を受賞。

フェンスに使われる網目の大きさは50mmが一般的。これが小さくなるほどに、製造できる会社は少なくなります。10mmまでの細かい網目のひし形金網を製造できるのが共和鋼業の強み。この技術を生かして、近畿大学の校舎外壁、ショップのディスプレイ材に採用されるなどデザイン面でも注目され、ひし形金網の新しい使用方法が広がりつつあります。

  • ▲スタイリッシュな金網素材のチェア。適度なクッション性がありリラックスして座れます。
  • ▲「これを見てください」と社長の袖から出てきたのは、金網ブレスレット。でも、「販売の目処はまだありません」とお聞きしガックリ。

森永社長は率先して「ひし形金網でワクワクするものを作りたい」と、チェアやスツールといった家具、バッグ、ペンケースなど、さまざまなアイデア商品を生み出し続けています。工場内に置かれたグッズの数々に、こんなものまで金網で作れるのかと驚かされます。

社長のアイデアを形にするのは、もちろん職人の皆さん。「最初は“無理”と言いながらも形にしてくれる。本当に頼もしい」と、森永社長。共和鋼業では、社長の提案力と職人の腕がタッグを組んでうまく進み始めています。工場の理想像を求めて、ひし形金網の新しい可能性を求めて、果敢なる挑戦はこれからも続きそうです。

  • ▲クールな金網ペンケース。地元のワークショップで企画し、好評を博しました。
  • ▲金網の新しい活用法を常に考えていると言う、森永社長。異業種の人との交流が広がりつつあり、その中から新しいアイデアが見つかることもあるそうです。

共和鋼業株式会社

代表取締役社長 森永耕治

住所
(東大阪営業所)東大阪市水走5-8-10
電話番号
072-966-8331
WEBサイト
http://www.kyowakogyo.net/

職人さんのパワーの源は、地元で評判の美味しい焼肉店。

年度末の繁忙期を乗り越えた後や忘年会など社員を慰労する際によく訪れるのは、炭火焼肉 南大門吉田本店。地元でよく知られた老舗の焼肉店で、社員の一人が学生時代にアルバイトをしていたという縁もあり、十数年前から利用しているとか。焼肉店が慰労の場に選ばれる理由を聞くと、「他の料理はともかく、肉がきらいな人はいないでしょう」とキッパリ。働きざかりの男性が多い職場なので、このチョイスにみんな異論はありません。

それぞれ食べたいメニューを好きなように注文するのが共和鋼業流。焼肉以外の一品メニューも豊富で、サラダやチゲ鍋、冷麺なども注文するものの、やっぱり主役は焼肉。森永社長によると、「焼き野菜は誰も頼まない。お酒もあまり飲まない。ここぞとばかりに肉を勢いよく食べてますね」とのこと。ともすれば季節感が乏しくなる製造現場において、南大門の慰労会は時の流れを再確認し、新たな英気を養う場。肉の焼ける香ばしい音と香りは、新しい市場に挑戦せんとする共和鋼業のパワーの源といえそうです。

  • ▲南大門吉田本店の店長さん(写真右)と森永社長。
  • ▲A5/A4ランクの和牛を中心に、質の高さにこだわった肉が南大門の魅力。若手社員の食べっぷりは森永社長も驚くほど。

質の高い黒毛和牛をできるだけリーズナブルに提供するのが南大門のこだわり。“みすじ”などの希少部位も楽しめ、炭火焼きでこだわりの肉の美味しさを引き出します。創業以来40数年変わらない秘伝のタレや岩塩、ポン酢といった定番の味わいの他に、部位ごとの美味しさをより際立たせる、わさび焼き、梅焼きもぜひご賞味あれ。自家製のキムチやナムル、肉寿司、イカフェ、コブクロのタタキなどの一品韓国料理も好評です。

炭火焼肉 南大門吉田本店

住所
東大阪市菱江3-16-24
電話番号
072-963-2989
営業時間
月~金曜11:30~14:30 月~土曜17:00~23:00 日・祝12:00~22:00
定休日
無休(年末年始を除く)
駐車場
なし