ひがしメシ
モノづくりのまち 東大阪【こーば飯】
有限会社アラカワ紙業

ダンボールを使って、もっと社会のために。アクティブな社長がハマった本場・土佐の味。

有限会社アラカワ紙業

エコが注目される現代にマッチしたダンボールを使ったオリジナル製品を開発。

大きな機械にダンボール紙が吸い込まれると、切り込みなどの加工が施され、反対側から次々と排出されてきます。ここは、ダンボール製品の企画・製造・販売を行っている、アラカワ紙業の工場。ダンボール製品の代表的なものは、いわゆる“ダンボール箱”ですが、形を工夫したり、切り込み、裁断、折り目などをつけることで、さまざまな製品を生み出すことができる、まさに可能性にあふれた素材です。

  • ▲ダンボール箱で最も一般的な形状は、観音開きの箱型。いわゆる“ミカン箱”と呼ばれるタイプ。

ダンボールの無限の可能性を思い知らされるのが、工場の2階にある事務所です。「初めて訪れた人は驚きますね」と笑顔で語る辻明徳社長。室内を見渡すと、テーブルや椅子、棚といった家具類から、スマホスタンド、ペン立てといった小物に至るまで、ダンボールで作られたものがいっぱい。まさに子どもが大喜びしそうな、おもちゃ部屋のよう。すべて辻社長が企画、製作したもので、実際に販売されている製品もあります。

  • ▲手作り感のあるダンボール机の上に置かれたノートパソコンは、少しシュールな光景。しかし強度はまったく問題なし。ダンボールの椅子も安定感があります。

辻社長がオリジナル製品の企画開発を本格的に始めたのは、2011年の東日本大震災がきっかけ。「被災地の方々に何かできることはないのか?」と考え、身の回りの生活必需品をダンボールで作る試みが始まりました。その後、さまざまなグッズの開発を始め、熊本地震の際には被災地に簡易折りたたみ椅子などを送ったと言います。ダンボール製品は持ち運びが軽く、組立・解体も簡単なので、物資が不足しがちな避難所での応急対応に役立つそうです。

  • ▲カーブや円形、穴あけなど自由自在な動きで裁断できるカッティングマシーンがオリジナル製品づくりに大活躍しています。

オリジナル製品の設計は3D CADで行います。パソコンを操作して設計図の入力を終えれば、カッティングマシーンが自由自在にダンボールを裁断して形にしていきます。辻社長の現在の目標は、「60アイテムまでオリジナル商品を増やす」ことだそう。

社会情勢にも敏感に対応し、現在は飛沫防止用のついたてやフェイスシールドなどの新商品を次々と考案中。リサイクル可能で廃棄も容易なダンボールは、環境にやさしく、今後さらに注目されていくかもしれません。アラカワ紙業の次なる一手に要チェックです。

  • ▲辻社長のアイデアの源泉は、異業種の経営者とも積極的に交流すること。さまざまな意見に耳を傾け、何度も試作を繰り返すことで、納得のいく製品ができるそうです。

有限会社アラカワ紙業

代表取締役 辻 明徳

住所
東大阪市荒川3-14-12
電話番号
06-6728-1055
WEBサイト
https://www.arakawabox.co.jp

土佐の地酒とここしか味わえない魚料理で仲間と過ごす楽しいひと時。

東大阪を盛り上げたいという気持ちから異業種交流を進める辻社長。ワークショップなどのイベント企画を経営者仲間と打ち合わせた後、懇親会でよく訪れるのが近鉄河内永和駅前にある『土佐旬菜 万次郎』です。名前の通り、土佐(高知)の郷土料理が味わえるお店で、おすすめは鰹の塩たたきとウツボ料理。ウツボはいつも入荷しているわけではありませんが、「あれば絶対に食べる」というほどお気に入りなのだそう。店主が「仕入れ次第」という珍しい食材も多く、辻社長自身、ウツボやトンゴロイワシの唐揚げ、コバンザメの煮付などは、この店で初めて食べたと言います。「今日はどんな料理が食べられるか」と考えると、通うのが楽しみになるそう。

店主は一見無骨そうながらも、「話してみるとすごく気さく。丁寧に料理の説明をしてもらったり、高知旅行に行く前にはいろいろ情報を教えてくれました」と、料理だけでなく、その居心地の良さが通う理由になっているようです。土佐の地酒も取り揃えられており、「美味しい酒と肴で会話も弾み、仲間と楽しい時間が過ごせます」と辻社長は笑顔で話してくれました。

  • ▲土佐旬菜 万次郎の店主(写真左)と辻社長
  • ▲ウツボは3kg以上のものを仕入れるのが万次郎のこだわり。たたき(写真手前)や唐揚げ(写真右奥)に調理したメニューが食べられます。揚げるとウロコが逆立ってサクサクとした食感のトンゴロイワシ(写真左奥)。

東大阪で本格的な土佐料理を味わえる店として6年前にオープン。高知の漁港から直接仕入れているため、新鮮な旬の魚料理が堪能できます。塩と薬味のシンプルな味つけの鰹のたたきは、本場・高知の食べ方。一般にはあまり知られていませんが、高知には山の幸を使った郷土料理も豊富で、万次郎では野菜の寿司なども食べることができます。「船中八策」など地酒も取り揃え、土佐の味覚をたっぷりと楽しめます。

土佐旬菜 万次郎

住所
東大阪市高井田元町1-2-2
電話番号
06-6787-3008
営業時間
11:30~14:00、17:00~23:00
定休日
不定休
駐車場
なし